「世の中に山てふ山は多かれど、山とは比叡の御山をぞいふ[慈鎮和尚]」と詠まれている通り、「山」とはまさに比叡山そのものです。
「水」は天台薬師の池「びわ湖」を指すだけでなく、京都への水の路「琵琶湖疏水」や八瀬の「高野川」、そして「おごと温泉」など、この観光ルートの象徴そのもので、「山頂」から見下ろす「雲海」もその一つといえます。
「光」は比叡山延暦寺 根本中堂の「不滅の法灯」をはじめ、「杉木立の木漏れ日」「びわ湖の水面のきらめき」のほか、「一隅を照らす」という言葉にも通じ、天台宗や山岳信仰の神秘性を想起させるとともに、雄大な景色と深遠な歴史のダイナミズムあふれる時間要素でもあります。
〔日本遺産「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」〕
2015年4月24日、文化庁が設定した18件の「日本遺産」のひとつに、比叡山延暦寺をはじめとした「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」が設定されました。